<留学経験の動機を明確に伝える ~基礎編~>
留学経験者の転職・就活において重要なことは、留学経験の動機を明確にしておくことです。短期留学やワーキングホリデーに対する遊学との見方に対して、自分自身で的確な動機を伝えることが、再評価を促します。今回は留学の動機について考えていきましょう。
■留学するに至った動機の再発見
「なぜ留学したのか?」「遊びに行ったのではないか?」この2つが、企業の採用面接の場面で頻繁に出される質問です。企業は、人材という未知数の資源に投資するわけですから、これらの質問やイメージは決しておかしいことではありません。ポテンシャルの高い人材を採用し、投資して育成していくのが企業の採用活動の目的です。その基準を満たした有能な人材であるというアピールができなくては採用には至らないのです。
そこで、基本的なことをしっかりと見つめ直し、留学するに至った動機を自分自身で再評価することから始めましょう。
■動機を振り返る
みなさんの留学の動機は何でしょうか? 主に、「語学力向上・語学習得のため」であることが考えられます。それをただ「語学力向上のために、海外留学をしました」と主張しても、採用面接での自己アピールにはなりません。そこで、具体的な留学について考えていきます。
動機について考える時に、以下の考え方の3つのポイントに注目しましょう。
<動機の考察のポイント>
- 根源的な動機
- 動機の具体性
- +αの理由で、動機を際立たせる
<語学力向上・語学習得のための海外留学の動機の作成のための考察>
1. 根源的な動機 英語を習得 → グローバルなステージで活躍したい
2. 動機の具体性 単に英語を学ぶのではなく → 海外で学ぶ「英語習得のプロセスを重視」
3. +αの理由で、動機をより際立たせる 海外と日本の違いを現地で学ぶ → 英語を本質的に理解したい
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- 留学の根源的な動機は何か?
根源的な動機である「語学力向上・語学習得のため」の留学から考えられることは、英語を活かした就労を考えている現状からも伺えます。
- なぜ海外留学をしなければならなかったのか?
次に問題になるのは、国内でも英語の習得ができるにもかかわらず、「なぜ海外留学をしなければならなかったのか?」という疑問です。動機を自分自身に対して明確に説明する必要はないので、この先の問いの答えが見つかりにくいかも知れません。そこで、国内でも語学習得が可能であることを元に、さらに深く考えてみましょう。
- 英語習得のプロセスを重視する
国内で語学を習得する人がいることから海外留学の意義を問うと、隠されていた動機が浮上します。「海外で学ぶ」という「プロレス」を求めていたことが考えられるのです。
- プロセスを重視した意味を考える
そして、さらに発展させて、プロセスを重視した意味を考えると、次のようなことが考えられます。「海外と日本の違いを実生活の中で学び、英語というものを本質的に理解したかった」このように理由をさらに加えることで、動機を際立たせることができます。
<完成した自己アピールの例>
私が、海外留学を志した動機は、英語を習得し、グローバルなステージで活躍したいと考えたからです。
また、国内学習ではなく、海外留学を選択した理由は、英語習得のプロセスを重視したためです。海外と日本の違いを現地で学ぶことで、本質的な意味で英語を理解できると考え、留学しました。
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このように、段階的にものごとを捉え、考え方のポイントを押さえることで、留学を決断するまでの情報や出来事の詳細、また、自分自身では気付かなかった留学を決断するにいたる気持ちや目的について、改めて気づくことができるのです。
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