《留学経験はプラスかマイナスか》
Tip Top Job東京の黒田です。昨今、海外留学経験者のスキルを高く評価し積極的に採用する企業も増加傾向にあります。しかしながら、留学経験=ブランク期間と考える企業も少なくありません。企業側から見た留学経験者とは一体どのような人材なのでしょうか。
■否定的な意見を持つ企業が見る留学経験者の評価とは
学歴はとても素晴らしい。しかし、企業には留学経験という一つの経歴をとても嫌がるところもあります。背景にあるのは、過去に雇用した人材からくる経験ではないのでしょうか。留学したことのある人間からすると、とても遺憾ではありますが、「留学なんて遊びで行っているようなもの」語学力を持っていることは認識しているが結局のところモラトリアム意識が強くまた海外に行ってしまうのでないか、海外のアイデンティティを持ちすぎて権利主張ばかりするのではないかと考えてします企業もあるようです。TOEIC700以上の語学力は留学しなくても国内で十分に習得することだとの認識を持っているようです。しかし、逆説的に考えれば「国内で語学力を習得することは可能」。では、留学をする本来の意味は語学力習得ではないもっと違うことを習得し、国内就労に還元することができることを認識してもらうことができれば、このような企業においても留学経験者の本来の存在価値を理解してもらえると弊社は考えております。
■百人百様の留学経験
留学のスタイルは多種多様であり、留学経験から得るものは個々に異なります。ただ一つ言えることは留学≠言語習得ということです。言語以外で習得した数あれど個々により習得したものは異なります。少数派の企業が持つ留学のイメージを払拭するには留学をブランクと捉える期間に何を得てきたか、「これを身につけてきた」という絶対的な強みを持つことが重要です。語学力というものは、やればやるほど身につくスキルであります。仮に国内企業に就労した後であっても自身で勉強していけば後からでもスキルはついていきます。昨今、学歴や資格は皆様が考えるほど重要ではありません。MBA保有者というだけで評価される時代でもありません。大切なことはヒューマンスキルであって、留学経験をどれだけしっかり指標として他者に理解してもらうことが重要です。
■語学力を生かすことは本当に留学経験を生かしたことになるのだろうか
帰国後すぐに考えることは、留学経験を生かしたい=語学力をフルに生かしていきたいと考えるものです。しかしながら、業務をするに連れ留学経験を生かしきれていないと考える方々が全体の90%と言われています。なぜ、その様に思うのでしょうか?私は以下のことが背景にあると考えます。
・語学力だけを生かした就労による不満
・独自が経験したものは業務においてもプライベートにおいても何一つ反映されていない
・日本社会と馴染めない
・企業自体が留学経験者を雇用するに至っての指針となるものを持っていない
・日本の文化と海外の文化の差異が大きすぎる
様々なことが考えられますが、日本社会においては今後、必然的にグローバル化が進み日本固有の考え方にも変化が見られることでしょう。そして、《語学力》を生かすことに固執するあまり現状の生活や就労環境に不満が出てくるものだと考えます。極端な言い方になりますが、《語学力》を一旦捨てて、留学した経験のみを反映する就労にシフトチェンジすることも方法の一つだと考えます。
前述での通り、弊社の今後の課題といたしましたら少数派の企業様にある留学経験者の誤ったイメージ理解を今後、改善し必要人材であることをしっかり認識していただき国内産業の中において留学経験者の必要性を唱えていくことが責務だと考えております。そして、留学経験者の皆様にしても留学中に経験したものを明確にご自身の指針として持ち、他者に対しても明確に言語化できることが今後、必要なことになってきます。
TIP TOP JOBは《語学力》だけでなく、《語学力×留学経験》という価値を求めている企業と求職者の間に入って留学後の人生をサポートしていきます。