<グローバル社会を知る ~②経営のグローバル化とは~>
製造業の海外進出が進み、国内ではアジアで生産された製品が多く流通しています。その流れは、大手企業だけでなく中小企業にいたるまで一般的なスタイルとして定着しました。アジアASEAN諸国の経済発展が見込まれる現在においては、進出企業は増加の一途をたどります。そして、次の段階として注目されるのは、国内企業の経営のグローバル化です。
■経営のグローバル化とは
これまでは、生産のための海外工場(企業の下部組織)であったものが、アジアでの地域に根差した経営を求められるようになりました。それは、アジアの市場の成長にためにニーズが生じた地域での経営の必要性と、国内の少子高齢化による日系企業の淘汰を勝ち抜くための戦略的な展開の必要性からなるものです。日系企業の質の高いイノベーションを、国内のみの消費ではなく、グローバルな市場に載せることで、縮小していく可能性の高い日本経済の成長を維持していく目的を内包したものです。
■経営のグローバル化のパターン
経営のグローバル化は、ロジックにより、幾つかに分類されます。
<経営のグローバル化のパターン>
展開するスタイル |
①事業拡大 |
②現地への権限移譲 |
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経営を担う人材 |
③グローバル人材の充足 |
展開するスタイルに着目すると、①事業拡大によるもの、②地域での経営の権限委譲によるものからなります。また、経営を担う人材に着目すると、③グローバル人材を充足させるという①、②を計画し遂行するための最重要課題が浮き彫りになるのです。そして、この③グローバル人材を充足させるという課題が、留学経験者にとって大きなチャンスとなるのです。
■留学経験者の活躍の場は経営を支える人材にある
このように経営のグローバル化にフォーカスすると、事業拡大、地域への権限委譲の前に、まず、それらを現地で統括し、牽引していくグローバル人材の充足が急務であることが見えてきます。そして、このような活躍が求められるグローバル人材の要件として、国内で習得した《語学力》のみでは不十分であることを忘れてはなりません。また、多くの企業では、現地で活躍する人員の補充が僅か3割に満たないのが現状なのです。
■市場のアジアシフトが留学経験者の活躍のチャンス
海外での経営を支える人材は、事業拡大と権限委譲という、企業の存続にかかわる非常にシリアスな課題を担う存在です。言語のみの違いなら、《語学力》で対応できますが、民族・文化・習慣、そして、法律(商習慣)や考え方に至る本質的な差異に対応する能力が求められるのです。そのため、異文化・多様性の理解と、それを支えるプロセスや経験がなくてはなりません。今後、日系企業が推し進める経営のグローバル化という大きな課題に取り組むために求められるのは、留学経験者であるみなさんが持つ《語学力》×《留学経験》に他ならないのです。グローバル人材となる留学経験者の活躍のステージが、すでにアジアの市場では拡大を見せています。
TIP TOP JOBは《語学力》だけでなく、《語学力×留学経験》という価値を求めている企業と求職者の間に入って留学後の人生をサポートしていきます。